「美しく分かりやすく」の実践見本、スタッフ総出で株式會社月星製作所永井工場様へ工場見学会(前編)
5S実践の秘訣とは? たくさんのことをみんなで糧にするために
(R.M)
文字通り5月と6月の境目に当たります2023年5月31日午後。初夏のさわやかな五月晴れの中、当社はスタッフ全員で、加賀市永井町にあります、加賀市が全国に誇る有数の企業の内の一つであり、当社ともお取引があります株式會社月星製作所様の永井工場に、工場見学の目的でお邪魔させていただきました。
事の始まりは、この日より以前に、先方様が新工場を稼働させたその日、当社の何人かのスタッフが、新工場を見させていただいたときのことでした。
その時の工場内の、整然とした姿が、今、当社で全社挙げての、より高いレベルに引き上げようと、全スタッフで躍起になっている5S(「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」)の、実践例として参考にさせていただきく感じたので、ぜひ、参考にさせてほしいと、その時、ご案内いただいた月星製作所の方に頼み込んでみたところ、快諾していただき、この日の工場見学の実現となったのでした。
見に行くからには、月星製作所様の5Sに対する取り組み方と姿勢を、少しでも、ではなく、できるだけ多くのことを取り入れるようと、当社スタッフ全員がその気持ちで、新工場の玄関をくぐらせていただきました。
工場見学の、その前にあったサプライズ
この日、当社は熱烈な歓迎を受けました。
新工場の入口をくぐったその先に当社を出迎えてくれていたもの。
それは、今、当社で売り出し中の製品・ドーム型グランピングテント「ドーマー」画像の展示物でした。
この展示物が、この日の月星製作所様の、当社が見学させていただいた工場内各所に必ずと言っていいほど飾られていました。
入った際のお出迎えの掲示物(ドーマー画像)は、ちょっとしたことかもしれませんが、すばらしいと感じました。この展示物がなかったとしても特別何か思うところはあるはずもないのですが、それがあるだけで先方様のお心遣いをすごく感じることができました。
そして、通されたのは、とてもお洒落で綺麗な内装の、なかなかの広さの部屋で、でも、その時は名前を伏せられていましたので、個人的には来客用の集会場と予想しました。
現実、その場では、月星製作所様の、今回、ご案内いただく方から、新工場までの経緯や動機付けに道のり、そして、従業員の方の心意気(月星製作所様のお言葉を借りるなら「月星Innovasion」)といった新工場完成及び働きやすさを追求したつくりになっていることのプロセスを、プロジェクターを使用して、懇切丁寧にご説明いただきましたので、別段「その部屋」に、綺麗で整然としている以外には、「団体客を招き入れるための集会場」という意識だったこともあり、ある意味、平然としていたのですが、
いよいよ、新工場内見学開始、となり、この「会場」から移動した先で、この場所が来客用の集会場ではないことを知らされて、いきなり度肝を抜かれることとなりました。
働きやすさは何も工場内作業場だけの話じゃなくて。従業員の慰労空間も重要要素の一つ
さて、まず案内していただきました場所は、事前説明を受けた部屋を一歩出た先の部屋。
さらにその部屋は一度、当社スタッフが全員通過していた場所で。
事前に通り過ぎたときは、特別何の感慨もなく、とは言え、お洒落な雰囲気で木材を基調とした落ち着く空間で、綺麗な作りだなぁ、と感想を抱きつつも、事前説明を受けた会場の前にありましたから、月星製作所様の来客用の展示室なのかな、と漠然と思っていたのですが。
その部屋と、そして事前説明を受けた部屋の名前は、驚いたことに、なんと「食堂」。
いや、この場合はもう、事前説明を受けた会場は「カフェテラス」とか「レストラン」の風情と言った方がいいですね。展示室かと思っていた場所は、もう「バー」と言っても過言ではないくらいです。
こういった場所であれば、どちらの場所を選んだとしても、食事時間をここで過ごせるならさぞ、美味しく感じられることでしょう。
という感想の前に、「え? ここ食堂だったんですか?」という驚きが先に立ちました。それはもう、思わず声を上げそうになるくらい。
要するに、まず、最初の一手で、働きやすさはフリータイム(食事及び休憩場所)を満喫できる場所も含まれていることを、まざまざと見せていただくことになりました。
確かによく見れば、冷蔵庫や流し台、食事を温めるためのレンジがあったりしますが、それらも食堂の雰囲気に溶け込んでいて、浮くことなく、一つのインテリアデザインとして、その場に鎮座している気さえしました。
しかも、このデザインは会社の方針ではなく、さらに、デザイナーやコーディネーターを入れたわけでもなく、従業員一人一人のアイディアの結集とのことで、カフェテリアや(のちに紹介します)フリーオフィスのレイアウトや家具インテリアなどを、すべて自分たちで考えたというところに驚きました。下調べや試行錯誤といったたくさんの苦労があってあの素晴らしい空間ができたのだと感じました。
そして、カフェテリアだけでなく、(これも後に紹介します)カフェテリア横の作業スペースの明るくてリラックスした雰囲気にも感動を覚えました。
さて、次に案内された場所はフリーオフィス。
フリーオフィスとは、自分の好きな場所で仕事をするスタイルで、都会では当たり前なのかもしれませんが、石川県内で、それを見たのは初めてでしたし、その部屋のレイアウトデザイン自体もまた、まずお目にかかることができない形のものでした。
「働きやすさ」に必要なのはリラックスムード、そこには「視覚」も含まれる
これが、月星製作所様考案のフリーオフィスです。
床一面、緑の空間。そして、至る所に置かれたソファの数々に奥に見えるPCはフリーアドレス。今回の案内いただいた方曰く、このフリーオフィスは「公園」をイメージして作られたそうで、一段せり上がった緑のカーペットは「芝生」、芝生を囲う色とデザインは「木」、そして上図の当社スタッフが立っている床は「石畳」とのことです。
空調設備なども足元からだったり、コンセントもなくフリーで対応できる最新設備であったり凄かったです。
フリーオフィスのフリーアドレスで仕事だけでなく、休憩がてら、気分転換出来きるのが、相当良さげで、また、みんなが、楽しく集まれる場所があるというのもいいな、と感じました。
イスのデザインも面白かったですし、またデザインだけでなく、より働きやすくコミニュケーションを活性化する目的であったり、動線を考えられていたりと奥深く考えられて構想されていることが見て取れます。この空間の雰囲気が、テレビなどで見る職場のようでとても素敵でした。開放的かつおしゃれで、のびのび仕事ができそうな場所で、毎日会社に行くのが楽しみになりそうな空間です。ポータブルバッテリーもとてもおしゃれでした。
会社という敷地内で、あれほど落ちつけそうな場所は初めて見たと思います。
あと変わった点として。
ホワイトボードがとても長くて面白かったです。
その周りに置いてあるイスの形も面白く、この空間で何をしようかと、考えるのも気分転換の一つになりそうです。
このようなカフェテリアとフリーオフィスという空間、明るくてリラックスした雰囲気が感動的でした。
それでもこれからが本番。主目的の工場内、各作業場の見学へ
今回の記事でお話させていただきました、月星製作所様の工場見学会は、一つの記事で終了させることができないほど、見るべきところ、学ぶべきところがたくさんあり、ここまで読んでいただきましたら、すでにお察しの通り、まだ、本当の意味での「工場見学」のお話に入っていないことが分かるかと思います。
それだけ、今回ご紹介させていただいた、(事前説明会を開いていただいた)カフェテリアとフリーオフィスでも、当社の現在の目的の一つである「働きやすさ」のための工夫で溢れていたためです。
そして、ここからが本当の主目的である工場内の見学へと移ります。
フリーオフィスから受付エントラスを通過して、着いた場所は、月星製作所様の、来客室兼資料室。
月星製作所様の会社概要を何枚ものパネルにしてずらりと並べたこの部屋で、拝見させていただいて。
ここからは2つのグループに分かれて、工場見学(各作業場)第2章の始まりです。